幸平一家の新団体加入の動きは薄まったか

 9月5日神戸にて、山口組を離脱したグループで結成された新団体の初の定例会が開かれました。山健組の傘下組織の内部昇格もあり、計14団体が新団体を構成することになりました。内部昇格組織を除いた13団体は、山口組より先日絶縁・破門処分が下された13団体のことだと思われます。絶縁(ヤクザ業界からの追放)、破門(山口組からの追放)と、山口組が処分に違いを出したことで、離脱派の切り崩しを図っていると推測されていました。しかし現時点では、13団体に限っては、切り崩しには応じなかった模様です。

 

 また新団体に加入するという噂が出ていた住吉会幸平一家の加藤英幸総長も新団体の定例会に参加していました。テレビのニュースでは、新団体の長になる井上邦雄(山健組組長)が、帰りの車に乗り込む加藤英幸を見送る映像が流れていました。井上邦雄の対応からは、丁重さが漂っていました。ヤクザ組織の慣習に従えば、幸平一家が新団体に加入すると、井上邦雄の下に置かれることになります。ヤクザ組織のトップ(親分)が、今後子分になる予定の者に対して、特に公の場において、丁重な見送りをしません。また加藤英幸のノーネクタイの衣服からも、新団体加入の意思が薄いことが読み取れます。この映像がニュースで流れた背景には、「幸平一家は新団体に参加せず、新団体とは親戚関係(同盟関係)の結び付きでいくようだ」ということを世間に伝えたい警察当局の意図があったと推測します。抗争を未然に防止したい警察当局にとって、幸平一家の新団体加入の動きは、対立を激化させる大きな材料です。幸平一家の加入の動きが薄まったと思われる映像(井上邦雄の見送り)は、警察当局にとって、有難いのです。

 

 山口組が新団体の中核組織である山健組や宅見組などに下した「絶縁状」は、他のヤクザ組織に、「対象になった集団をヤクザ組織と認定しない」ことを要求するものです。つまり幸平一家の新団体の定例会参加は、山口組の要求を無視したことを意味します。新団体加入の動きは薄まったものの、幸平一家山口組と敵対関係に陥ることは必至です。幸平一家の上位団体である住吉会は、日本の中で山口組と親戚関係(同盟関係)を結んでいないヤクザ組織の1つです。親戚関係にないという関係の緩さも、幸平一家が今回とった行動の背景にありそうです。一方、新団体側は、旧在籍組織から「絶縁処分」を下されたものの、幸平一家という大組織により「ヤクザ業界の一組織」と認められたことは今後の活動にプラスに働きます。