ポーランドの宅配ロッカー

 宅配便の不便な点の一つとして、荷物が到着する指定の時間帯の在宅義務があります。確実に居る深夜帯には宅配サービスはなく、受取人は21時頃までに帰宅しなければなりません。独り暮らしの社会人にとっては、難しいことです。しかし東ヨーロッパに位置するポーランドでは、指定時間帯に在宅せずに済む宅配サービスが始まっています。

*今回記事を作成するにあたり『週刊エコノミスト』2016年1月5日号「ワールド・ウオッチ」72P(牧野直史・JETROワルシャワ所長著)の情報を参考にさせて頂きました。

 ポーランドの宅配サービスにおける宅配先は、受取人の居宅でなく、街のロッカーとなります。ロッカーはIT活用されており、24時間いつでも利用できます。受取人は都合の良い時間に街のロッカーに寄れば、荷物を受け取ることができます。ポーランドの郵便サービス大手インポストが2010年から始めたサービスです。ポーランド全土で利用できるサービスとして確立されています。現在では、インターネット上で注文した食料品をロッカーで受け取れるサービスや、インターネット手続きした後にロッカーに衣類を預けると翌日クリーニング済みの衣類をロッカーで受け取れるクリーニングサービスも加わっています。

 宅配ロッカーサービスはインポスト側にも利点があります。個別に家を回るより、街のロッカーに配達すればよいので、配達距離の削減になります。日本の宅配便の場合受取人が居宅していないと再配達となりますが、宅配ロッカーサービスは「再配達」が発生しません。加えて、商品の受け渡し時に人が介在しないので、人件費の削減にもなります。欠点としては、街のロッカーから荷物を運ぶ利用者の負担があります。またロッカーに入りきらない大きい物はサービスの対象外となります。

 ロッカーという旧来の物とインターネットという新しいネットワークが融合したサービスと言えます。日本でも広まるかもしれません。