三行広告

 スポーツ新聞や夕刊紙(夕刊紙を専門にする新聞)の広告は、読者層が成人男性に限られる為、特殊な内容となっています。目立つところとしては、男性機能回復商品の広告、風俗店・サービス広告などがあります。またスポーツ紙には求人広告も掲載されています。土建業、ドライバー業、風俗業などの募集が多いです。スポーツ新聞と夕刊紙の広告は、形態別に連合広告と行広告に分けられます。連合広告は紙面上において一定の面積を占める広告です。面積の広さを活かして、店舗情報や商品情報の文字情報のみならず写真も掲載されています。大きい連合広告の場合だと、紙面の一面や下半面をとります。読者として目が行きやすい広告です。

*今回記事を作成するにあたり『フーゾク資本論 なぜセックスは「巨万の富」を生むのか?』(岩永文夫、2015年、文庫ぎんが堂)の情報を参考にさせて頂きました。

 一方、行広告は、文字通り「行」面積を基準にした広告です。一般的な行広告に、「1段×三行」の面積に掲載される三行広告があります。行広告のことを「三行広告」と総称する場合もあります。六行や九行の行広告もあります。但し一行の行広告はなく、二行広告が行広告の最小となります。行広告は、わずかな面積の為、掲載できるのは文字情報のみとなります。日刊ゲンダイ2016年3月19日(18日発行)に掲載された鶯谷エリアの風俗情報の三行広告を1例挙げると、「鶯谷 60分1万円~ あなたの好きにして 30代人妻 ●●(店名) (●●●●)●●●●(電話番号)」という内容になっています。他にも「鶯谷 40分1万円~総入歯 パイパン・カリスマ 女装あり(略)」「鶯谷 無制限60分1万円~ 即尺濃厚淫乱素人妻 20~40代(略)」という内容の三行広告が掲載されています。三行広告はサービス内容を短い文字数で伝える必要があります。

 行広告料金の特徴として、連続掲載による割引があります。スポーツニッポン2016年3月19日に掲載されたスポーツニッポン広告料金情報によれば、「一行一回 七,八八四円」「一行五回 三〇,二四〇円(一回 六,〇四八円)」「一行十回 五六,一六〇円(一回 五,六一六円)」の料金設定になっています。一回掲載に対して、五回掲載の一行料金は約23%引きされており、十回掲載は約29%引きされています。連続掲載に誘導させる仕組みがあるのです。媒体側としては広告料金を安定して徴収する狙いがあります。単発掲載が多いと、広告主探しの営業量が増えて、また入ってくる広告料金が安定しません。当然、連続掲載の方が広告効果は高くなります。スポーツニッポン三行広告を出す場合、単発掲載なら2万3652円(七,八八四円×3行)の費用が掛かります。五回連載であれば9万720円(三〇,二四〇円×3行)が掛かります。十回連載であれば16万8480円(五六,一六〇円×3行)が掛かります。