ヤクザ組織と闇金業者の親和性の高さ

  違法領域の金貸し業(闇金業者)は、性格上、法律で拘束される担保を債務者からとることができません。土地建物の抵当権、保証人や連帯保証人を債務者に要求することができないのです。存在自体が違法である闇金業者は法律を「味方」にしません。もっとも闇金利用者は法律下の金融業者からも借金している場合が多く、土地建物の抵当権は法律下の金融業者がおさえられています(*1)。

 

  闇金業者が担保として要求するのは、債務者の人脈です(*1)。個人であればアドレス帳、法人であれば取引先の情報を闇金業者は担保とします。アドレス帳は、債務者が逃げた場合、行方を追う手がかりにもなります(*1)。「闇金からの借金」という情報を債務者の周辺者に簡単にばらせる環境にしておくことは、債務者への脅しになり、効果的です。

 

 ちなみに一昔前のヤクザ組織系の金融業者では、「融資実行現場の写真」を担保の1つとしていました(*2)。写真には、貸したお金、債務者の2点が写ります。

 

 しかし債務者の人脈は、抵当権や保証人などと異なり、換金できる担保ではありません。もう1つの担保として要求するのが、債務者自身です。女性であれば風俗店、男性であれば過酷な肉体労働現場に送られます(*3)。また裏社会の運び屋などに従事させられることもあります(*3)。

 

 闇金業者の借金の場合、債務者は踏み倒しても、表沙汰にはなりません。しかし闇金業者はあらゆる暴力的手段を駆使し、債務者を取り囲み、踏み倒しをさせないようにします。ヤクザ組織と闇金業者の親和性は高いです。

 

<引用・参考文献>

*1 『ウラ金融』(青木雄二、2002年、徳間文庫), p131-133

*2 『週刊新潮』2016年3月10日号「永田町の黒幕を埋めた「死刑囚」の告白 第3回」, p33

*3 『ウラ金融』(青木雄二、2002年、徳間文庫), p229-231