抵当証券による詐欺

 

 

 抵当証券は有価証券の一種で、社債発行による資金調達を行えない中小企業が利用する資金調達手段です(*1)。抵当証券において、融資先となる「中小企業」と融資元の「出資者」をつなぐのが抵当証券会社です(*1)。抵当証券による詐欺は、悪徳な抵当証券会社が行います。

 

 抵当証券による融資額は、資金調達を望む中小企業の不動産を担保にして、不動産評価額の7割程度に設定されます(*1)。抵当証券の額面は億単位で、出資者が購入しやすい50~100万円の小口に分割されます(*1)。担保の不動産が抵当証券に一定の信頼感を与えています。

 

 悪徳抵当証券会社は不動産鑑定士と組み、不動産評価額を不当に高くし、融資額を高く設定します(*1)。融資先の中小企業が潰れた場合、不動産の売却額が融資額に達せず、出資者が損を被ります。

 

 また出資者には抵当証券の原券ではなく、モーゲージ証書という預り証が与えられます(*1)。原券ではない為、実際の原券を超える額のモーゲージ証書が発行される場合があります(*1)。差額分は悪徳抵当証券会社の懐に入ります。

 

<引用・参考文献>

*1 『DATAHOUSE BOOK 031 悪い金儲け』(高原明光、2005年、データハウス), p162-163