オッズ比

 

 統計学において「因子(要因)と結果の関係の強さ」を確認する方法として、オッズ比があります(*1)。オッズ比は、数値が高いほど、因子と結果の関係の強さを示します(*1)。

 

 ヤクザ組織における「50歳代以上の構成員のキャリア」を例にオッズ比について説明します。「組織の為に長期刑に服した経験」を因子、「幹部クラスの所属」を結果とします。

 

 2次団体A会の総構成員は100人で、50歳代以上の構成員は20人います。50歳代以上の構成員20人を、幹部クラス所属の有無で分けると、幹部クラス10人、非幹部クラス10人となります。幹部クラス10人の中で、「組織の為に10年以上の懲役刑に服した経験者」は9人(a)います。つまり「組織の為に10年以上の懲役刑に服した経験がない者」は1人(b)です。非幹部クラス10人の中で、「組織の為に10年以上の懲役刑に服した経験者」は2人(c)います。つまり「組織の為に10年以上の懲役刑に服した経験がない者」は8人(d)です。オッズ比は[a/b]÷[c/d]の計算で求められます。[9/1]÷[2/8]の計算式から、オッズ比は36となります。

 

 一方、2次団体B組の総構成員は200人で、50歳代以上の構成員は50人います。50歳代以上の構成員50人を、幹部クラスの所属の有無で分けると、幹部クラス20人、非幹部クラス30人となります。幹部クラス20人の中で、「組織の為に10年以上の懲役刑に服した経験者」が15人います。非幹部クラス30人の中で、「組織の為に10年以上の懲役刑に服した経験者」は15人います。先述の式で計算すると、オッズ比は3となります。

 

 「組織の為に長期刑に服した経験」を因子、「幹部クラスの所属」を結果とする場合、A会オッズ比は36、B組オッズ比は3となりました。B組に比べ、A会の方が「組織の為に長期刑に服した経験者」が「幹部クラス」に登用されやすいことが分かります。

 

<引用・参考文献>

*1 『まなびのずかん 統計学の図鑑』(涌井良幸・涌井貞美、2015年、技術評論社), p144